アサーションとは、コミュニケーションに関する考え方のひとつです。
断り切れない人や、ついきつい言い方をしてしまう人が、上手く意思表示するためのものです。
アサーションを使ってうまく「NO」が言えれば、モラハラのような関係性を予防することができるでしょう。
夫婦間の力関係にちょっと違和感がある、という人にはぜひアサーションを実践してほしいです。
かつて夫が怖くて何も言えなかった私が、アサーションについて解説します。
アサーションとは?
アサーションとは、自己表現を
- アグレッシブ(攻撃型)
- ノンアサーティブ(受け身型)
- アサーティブ(バランス型)
の3タイプに分類する考え方で、アサーティブに話すことを目的としています。
ジャイアン型、のび太型、しずかちゃん型
って例えが分かりやすい。
確かに…みんなしずかちゃんなら平和かも。
アグレッシブ(攻撃型)
アグレッシブタイプは「我を押し通す」タイプの自己表現をします。
- 相手の意見を尊重しない
- 自分の価値観を相手に押し付ける
- 否定文で返事をしがち
これは自分の弱点を隠したい心理が心の奥にあります。
このタイプの人がジャイアンね。
モラハラ化しやすいのもこのタイプ。
自信がなくて、自分の意見を押し通すことで主役になりたいという心理から、攻撃的な話し方になります。
ノンアサーティブ(受け身型)
ノンアサーティブは「自分の意見を表に出さない」タイプの自己表現をします。
- 「すいません」が口癖
- お願いを断り切れずに疲弊しがち
- 自分の意見はあいまいに表現しがち
アグレッシブと同じく自分に自信がないため、自分の意見をはっきり言えないのがノンアサーティブの特徴です。
アグレッシブと相性悪そう。
私はこのタイプで、油断すると舐められる。
アサーティブ(バランス型)
アサーティブはちゃんと自分の意見を持っていて、周りの人の意見も聞きながら上手に自己表現をします。
- 断るのが上手い
- 意見を聞き入れてもらえることが多い
- 自分に自信があるように見える
アサーティブな人はアグレッシブともノンアサーティブともうまくコミュニケーションを取れるので、人間関係を良好に保てます。
アサーションはモラハラ予防になる!
夫婦がノンアサーティブとアグレッシブだったときにモラハラのような現象が起こります。
ジャイアントのび太が仲良くできるのは映画の時だけだもんね。
ジャイアンもしずかちゃんには高圧的じゃないでしょ。
つまりノンアサーティブな人がアサーティブに会話ができれば、モラハラをある程度予防できます。
根っからのモラハラ気質でなければ、会話を変えられれば対等な関係性を築くことができます。
はっきり断ることでモラハラを予防できる
ノンアサーティブの「断りたくても断れない」特徴が、アグレッシブの「我を押し通す」特徴を助長させてしまいます。
これが本来モラハラ気質ではない人がモラハラっぽくなる原因のひとつです。
アサーティブに上手に断ることができれば、アグレッシブの「我を押し通す」という特徴をある程度食い止めることができます。
話しやすさから信頼感が生まれる
アグレッシブの人は自分に自信がなくて攻撃的になります。
アサーティブの人は相手の意見も自分の意見も尊重できるので、アグレッシブの人も快適な話し相手になりうるでしょう。
話しやすさは信頼につながり、アグレッシブな人が攻撃的に話す必要がないと安心感を与えることができます。
意見を積極的に聞けば分かり合える
アグレッシブの人がアサーションをマスターするのも非常におすすめです。
我が家の場合は、どちらかというと夫がアサーションを積極的にマスターしてくれました。
今は細かいこともちゃんと意見を聞いてくれるので、「モラハラでは?」と嫌な思いもしていません。
アグレッシブ同士の夫婦の場合は片方がアサーティブになれば衝突が減るので、無駄に喧嘩をしなくなるでしょう。
アサーションを習得するための3つの要素
では実際に、アサーティブに話すコツを3つ解説します。
DESC法
DESC法とは、アサーティブに話すための会話の組み立て方を示します。
- D(discription)…客観的な状況説明
- E(explanation)…主観の意見を述べる
- S(suggest)…打開策の提案
- C(choose)…提案の実行
これを夫婦の会話に当てはめてみると
ご飯の支度があるから遅くなるならLINEしてほしい(D)
飲み会でご飯がいらないなら用意したものが無駄になって悲しい(E)
付き合いもあるだろうから無理そうならGPS入れる?(S)
嫌だったらスタンプだけでいいからLINEしてね(C)
といったとことでしょうか。
ってこれはちょっと嫌味か…?
さすがにGPS入れるって提案は、ねー。
夫婦関係によってはこの例文が有効になるかどうかはわかりませんが、いきなり鍵を閉めたり(アグレッシブ)黙って我慢する(ノンアサーティブ)よりは聞き入れてもらえそうではないでしょうか。
アイメッセージ
アイメッセージは主語を「私」にする話し方です。
これに対してノンアサーティブの人は
- 世間的には
- メディアで言ってた
- 友達が
などといったように「私」が主語ではないことが多い傾向にあります。
ほんの少しの差ですが、例えば
✕そういうことすると嫌われるよ
〇そういうことする人嫌い
自分の意見として伝えるのは「嫌われるかも」と不安ですが、自分の意見を伝えるには「私」を主語にする方が響きます。
回りくどい言い方をやめて自分の意見をストレートに伝える練習をしましょう。
相手の意見を受け入れる
自分の意見だけを押し通すとアグレッシブになりかねないため、相手の意見も受け入れることが重要です。
とはいえ相手の意見に流されすぎてしまうとノンアグレッシブになりかねません。
相手の意見も自分の意見も大切にしながら、折衷案を探す必要があります。
会話って大変だね。
最初はめんどくさいけど快適に暮らすには必要!
自分の意見を伝えつつ相手の意見も取り入れようという姿勢が数年後の良好な夫婦関係を作ります。
アサーションを学ぶ方法
アサーションの解説をざっくりしてきましたが、なかなかこの記事だけで簡単に見につくものではありません。
ではアサーティブに会話をするためにはどうすれば?
私が試した2つの方法を紹介します。
本で学ぶ
アサーションは有名なコミュニケーションテクニックなので本がたくさん出ています。
私がアサーションを知ったのは夫婦カウンセリングの先生から勧められた本がきっかけ。
この記事だけで内容が理解できなかった人は、たくさん本を読むともっと理解が深まります。
おすすめを3冊紹介します。
夫婦のアサーションを具体的に学べる1冊
私が夫婦カウンセラーの先生におすすめされて、アサーションを知るきっかけになったのがこちらの1冊。
「夫婦・カップルのための」とある通り、具体例が実用的で実践しやすい本です。
アサーションを一から丁寧に学べる1冊
アサーションをもっとちゃんと学びたい!という人におすすめなのがこちら。
入門書として分かりやすく、夫婦間だけでなく職場や友人関係など広く対人関係を良くしたい人におすすめの1冊です。
本を読むのが苦手な人におすすめの1冊
文章をたくさん読むのが苦手…という人はマンガでどうぞ。
ものの15分ほどで読めて、マンガなので内容が理解しやすいです。
まずこれ読んでから文章の本を読むと理解が早い。
実践で学ぶ
この記事でなんとなくやり方が分かった!
もしくは本を読んでなんとなく理解した!
という人はどんどん実践して自分のものにしていきましょう。
本読む→実践→本読む
を反復して練習するのが効果的。
アサーションは知識として蓄えるだけでは身につきません。
最初からうまくいかなくても、「今日はアイメッセージを意識しよう!」とか、「今の会話はDESC法ができていた?」とか、少しずつ意識しましょう。
これまでの話し方の癖を変えるのは難しいことなので、焦らず少しずつ変わっていけばOK!
夫婦は毎日顔を合わせるので、毎日コツコツ続ければ少しずつうまくなります。
まとめ~アサーションはモラハラと無縁の良好な関係を築ける
アサーションは自分と相手の気持ちを尊重した会話術です。
自分の意見を相手に受け入れてもらいやすくなり、相手も心を開いて意見を言いやすくなります。
いい本もたくさん出ているので、まずは本を読むことから始めてみてはいかがでしょうか。
アグレッシブタイプとノンアサーティブの組み合わせだとモラハラのような関係性ができかねないため、自己表現が苦手だと感じる人はぜひ早めにアサーションを身に付けましょう。
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