夫婦喧嘩はよくないもの、と思っていませんか?
私は夫婦喧嘩を「悪」と決めつけて衝突を避けてきた結果、夫婦がしんどくなりました。
夫婦喧嘩ができないと不満をため込んでしまうため、キャパオーバーになって壊れやすいのです。
正しいアプローチで思いをぶつけることができれば、夫婦間の信頼や絆を深めるチャンスとなります。
この記事ではポジティブな夫婦喧嘩について、メリットやコツを解説します。
言いたいことが夫・妻に言えず我慢している人は、ぜひ参考にご覧ください。
夫婦喧嘩を避けた結果私たち夫婦に起きたこと
私たち夫婦はもともと仲が良く、夫婦喧嘩になることがほぼありませんでした。
仲がいいから夫婦喧嘩しないと勘違いしていましたが、仲が悪い今は夫婦喧嘩しておけばよかったと後悔しています。
夫婦喧嘩をしなかったのは不満がないからではなく、ただの遠慮や我慢でした。
夫は私に怒られるのを極端に嫌がり、私はうまく不満を伝えることを諦めました。
結果的に不満が限界を超えて、家出したり、夫を長期間無視したり、夫婦関係は最悪の状況になりました。
離婚危機まで行ったけど、いまだに不満を伝えるのが苦手です。
喧嘩しなれないのも考え物なのかもね。
夫婦喧嘩はガス抜きやすり合わせに必要不可欠で、長時間一緒に暮らす夫婦にとっては大事なコミュニケーションのひとつです。
夫婦喧嘩はガス抜きやすり合わせに必要不可欠で、長時間一緒に暮らす夫婦にとっては大事なコミュニケーションのひとつです。
ではまず、夫婦喧嘩のメリットについて、もっと詳しく見てみましょう。
正しい夫婦喧嘩の5つのメリット
夫婦喧嘩のメリットは、深い意思疎通ができる点です。
意思疎通なら普通に話せば?
遠慮しなく話すなら夫婦喧嘩の方がおすすめ。
具体的には5つのメリットがあります。
- 不満をためこまなくなる
- 勘違いによる不満が起こりにくい
- すり合わせができる
- 小さな夫婦喧嘩で大きな問題を予防できる
- お互いの理解が深まる
それぞれ具体的に見てみましょう。
メリット①不満をためこまなくなる
夫婦喧嘩をすると不満を吐き出すことができるので、ため込んでモヤモヤせずに済みます。
風船って膨らめば膨らむほど破裂しやすくなります。
不満も同じで、ため込むほど膨らんで破裂しやすいため、定期的なガス抜きが必要です。
ガス抜きしないとある日突然「ぼんっ」って何かが起こるよ。
経験者語るってやつだ…
喧嘩で不満を表明し、溜め込んでいた感情を解放すれば、ある日突然「家出」「離婚」などのトラブルを回避できます。
メリット②勘違いによる不満が起こりにくい
遠慮して文句を言わないと、変な誤解を生むことがあります。
例えば私は
- 子供の面倒を見たくないから残業をしているのでは?
- 自分のことを見下しているのでは?
- 親に自分の愚痴ばかり言っているのでは?
といったこと勘ぐってイライラしていました。
家事も育児も一切しないのに、「もっと一緒に遊んであげたらいいのに」とか、「もっとおしゃれしたらいいのに」とか言われるたびにどんどん歪んだ方向に不満がたまっていきました。
でも勘ぐったことを直接本人に問いただせなくて、長年モヤモヤがたまった結果、家出と離婚騒動になりました。
勝手にモヤモヤされても対処できないよ…
モヤモヤする前に問いただしてれば誤解せずに済んだはず。
喧嘩を通じて、お互いの価値観や思考を知ることで、誤解や思い込みによる不満がなくなります。
メリット③すり合わせができる
夫婦喧嘩は本音のぶつけ合いなので、お互いの価値観を明確にするきっかけにもなります。
後述しますが、喧嘩のあとに話し合いの場をもうけることで、不満についてのすり合わせができます。
不満を一つずつつぶしていけば、夫婦の居心地がよくなるはず。
不満に思うことをため込むと相手に不満は伝わりません。
まずは小さな不満を伝えて、小さな夫婦喧嘩を繰り返すことから始めましょう。
新婚当初に戻れるなら、コンビニのゴミくらい自分で捨てなさいと言ってやりたい。
話し合いだと遠慮して本音を言えない夫婦は特に、夫婦喧嘩が必要です。
メリット④小さな夫婦喧嘩で大きな問題を予防できる
仲直りまでが喧嘩で、「雨降って地固まる」のことわざの通り、仲直りで関係性がよくなります。
でもこれ「雨が降らない地域の記録的な大雨」なら多分地崩れして終了です。
こまめに小さい喧嘩をして仲直りをすることで関係性がよくなり、大きい喧嘩に発展しにくくなります。
仮に大きい喧嘩に発展しても、これまで何度も仲直りを経験していた方が仲直りがしやすいでしょう。
実際に私も夫婦喧嘩をせずに10年以上暮らしてきて、離婚騒動を機にかなりひどい喧嘩をしました、
普段から小出しに夫婦喧嘩をしておけばって思った。
初めての大きな喧嘩が離婚騒動…
コワイ。
大雨にならないうちに小雨の喧嘩と仲直りを繰り返して、強い地盤を作っておきましょう。
メリット⑤お互いの理解が深まる
本音をぶつけ合う夫婦喧嘩は、言い換えれば相手の本音を聞くチャンスです。
つまり相手のことが理解できる機会でもあります。
何に怒ってるか伝えるチャンスで知るチャンス。
ムリに夫婦喧嘩を吹っ掛けるのはただの当たりやですが、チャンスがあるなら不満を伝えることにはチャレンジしてみましょう。
どんなことで怒るのか、何に困っているのかなどが分かり、価値観を共有できます。
いい関係性を築くための夫婦喧嘩でやってはいけない4つのこと
夫婦喧嘩のはメリットがありますが、やみくもに夫婦喧嘩をするのはおすすめできません。
有益な夫婦喧嘩にするためには、相手を無駄に傷つけないのがコツです。
よく言われるのは、「文句を言うなら行動に対してだけ」ってこと。
飲み会遅すぎとか、家事しなさすぎとかならたしかに傷つかないね。
(ハゲはやめて)
具体的にやってはいけないことが3つあります。
- 人格や見た目などについては言わない
- お金のことは慎重に
- 手を出さない・声を荒げない
- 「離婚」という言葉を使わない
これらを避けることは基本中の基本なので、よく読んで絶対に言わないように気を付けてくださいね。
コツ①人格や見た目などについては言わない
人格や見た目に関することは、仲直りした後もしこりになるので行ってはいけません。
不満をぶつけるにしてもコントロールできないことに対しての不満は言っても意味がありません。
- 人格そのものを否定する
- 体の特徴に関する悪口
- 親・兄弟の悪口
「最近化粧サボりすぎ!」
はいいけど
「最近老けたね」
はダメってことね。
…ムカつくけどまあそうね。
相手の人格や見た目についての批判は、言ったところで改善が難しい部分です。
相手を傷つけるだけでなく、喧嘩のエスカレートを招きます。
ひどくなれば後々モラハラだと言われかねないため、ただの悪口を言わないように気を付けましょう。
コツ②お金のことは慎重に
お金に関する不満は、できれば喧嘩ではなく慎重に話し合うべき話題です。
特に収入に関する話題は地雷になりやすく、離婚の原因にもなりかねません。
例えば
夫に言ってはいけないのが…
「○○さんのとこより収入が低い」
妻に言ってはいけないのが
「誰のおかげで生活できていると思っている?」
などが挙げられます。
私は遠回しに
「稼ぎないくせに」
って言われたのはほんと引きずった。
お給料のことも言われると腹立つの分かる!
お金のことで話す必要があるなら、夫婦喧嘩ではなく冷静で慎重に、時間をかけて話し合いましょう。
コツ③手を出さない・声を荒げない
夫婦喧嘩はあくまで本音のぶつけ合いであり、罵り合いの場にしてはいけません。
感情が高ぶっても、冷静でいることも大切です。
夫婦喧嘩がヒートアップしても手を出したり、声を荒げたりする行動は避けましょう。
小学生みたいな喧嘩は意味ない!
大人にならなきゃってことか。
これはあとあと家庭内暴力だと言われても仕方ない行為です。
また相手を委縮させてしまい、有益な夫婦喧嘩ができなくなるリスクもあります。
うまく意見を伝えられないなら、アサーションをマスターしてみて。
【関連記事】
アサーションでモラハラ予防!健全な会話で対等な夫婦関係を築くコツ
コツ④「離婚」という言葉を使わない
追い詰められて語彙力が追いつかなくなると「離婚」という言葉に逃げてしまうこともあるでしょう。
ですが「離婚」という言葉は、発言した時点で離婚する確率が格段に上がります。
- 相手が離婚を意識してしまう
- 相手に離婚する意思が少しでもあれば離婚に発展してしまう
- 信頼がなくなる
私は離婚届けにサインをしたところまで行った後、夫からよく離婚というワードが出てくるようになりました。
そのたびに頭の中で離婚が現実的になり、夫婦仲を見直している今も、少しでも離婚に備えておかなければという危機感がぬぐえません。
感情的になった時でも、離婚の意思が固まっていない時点で「離婚」という重い言葉は避けてください。
夫婦喧嘩は相手の不満も受け止めることが大事
有意義な夫婦喧嘩とは、お互いが本音をぶつけ合うことです。
一方的に自分ばかりが不満を言うのではなく、相手の不満も受け止めてこそ「いい夫婦喧嘩」と言えます。
相手の不満も受け止めると
- すり合わせができる
- 次から不満をはきだしやすくなる
- 信頼関係ができる
といったメリットがあります。
「ちゃんと聞いてもらえる」
って印象は信頼度UP!
吐き出しやすい関係っていいよね。
夫婦喧嘩をポジティブなものにするためにも、お互いが納得するような展開になるのが理想。
相手の不満や怒りを無視せず、しっかりと受け止めることが大切です。
夫婦喧嘩は仲直りまでがセット
夫婦喧嘩はしっぱなしでは夫婦関係が悪化してしまいます。
仲直りをしてすり合わせを行うことまでをセットとして考え、夫婦喧嘩する前より絆を深める努力も必要です。
では夫婦喧嘩のあとにすることについて、順を追ってみてみましょう。
夫婦喧嘩はその日のうちに仲直りをすることが理想です。
その日のうちに仲直りしておきたい理由は
- 時間が空くと謝りにくくなる
- 時間が経つと怒りが増幅する
の2つです。
謝りにくくなるのはよく聞くけど、怒りが増幅するの?
そうなの。
っ考えてるうちにジワジワ腹が立つことない?
怒りが6秒で消えるという話がありますが、腹が立って脳内で考え続けると、ずっと怒りが消えません。
長時間怒り続けると記憶として定着してしまうため、相手が怒っているなら特にその日のうちに仲直りをしておきましょう。
仲直りが済んだら、相手の不満に対して自分に何ができるのかを提案します。
せっかく夫婦喧嘩をしても、そのあとのフォローがないと同じことで夫婦喧嘩になりかねません。
夫婦喧嘩はすり合わせが大きな目的なので、相手の不満に対処することで意味を成します。
毎回同じ内容で喧嘩すると確実に仲悪くなるよ。
前も行ったのにって思うと腹が立つね。
相手の不満に対し、具体的な行動を提案することで、信頼関係も築けます。
不満に対してどんな行動をするのか提案したら、内容について前向きな話し合いを行いましょう。
【こまめな喧嘩→不満を解消する提案→話し合い】
のサイクルで夫婦間の溝を少しずつ埋めるのが、有意義な夫婦喧嘩の目的です。
すり合わせで夫婦間の折衷案が見つかれば、夫婦関係は少しずつ居心地のいいものになるでしょう。
①~③までが済んで一度解決した問題は、冗談や軽口で蒸し返してはいけません。
無駄に蒸し返してしまっては、「喧嘩・話し合い・解決」が無駄と思えてしまいますよね。
納得がいかないなら前向きな喧嘩からやり直してね。
意味なくねちっこいのはダメなんだ。
蒸し返さないためにも、夫婦喧嘩のあとのすり合わせは納得いくまで話し合うことが重要です。
まとめ~夫婦喧嘩は夫婦関係をよくするための会議
有意義な夫婦喧嘩をかっこよく言いかえると
- 問題定義
- 意見交換
- 問題に対する改善案
- 改善案に対する話し合い
- これからの行動目標の設定
なんです。
会社の会議の感覚で、夫婦関係をよくするための夫婦喧嘩はこまめにしておく方が風通しが良くなります。
私の場合、夫婦関係がよかったころ①までは数回経験しましたが、②~⑤がちゃんとできませんでした。
有意義な夫婦喧嘩を覚えたのは離婚騒動になった後で、今ではお互いに話合いで解決できるようになりました。
夫婦喧嘩の必要性ははこの本がとても参考になった!
喧嘩ではなく話し合いが理想ですが、本音をぶつけ合うために時には喧嘩をしてでも意見交換が必要です。
ぜひ有意義ないい喧嘩をして、信頼や絆を深めてくださいね。
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